<2019年度開講>英語N 第3回
こんにちは。第3回講義の確認をしていきます。今回の講義で扱った「使役」と「句動詞」については前回のページを参照してください。さて、いよいよ「文型」についての最終項目である受動態についてです。
・受動態
受動態は、日本語の「〜れる / られる」という理解だけでなく、文型の総復習の意味もこめて構造に着目して考えていくことが重要です。能動態においてOである要素を、受動態ではSにして表現する→受動態にすることでOが一つ消える。という構造的な理解をもとにそれぞれの文型における受動態のカタチをテキストや例文を用いて確認してください。
次に、英文読解において欠かせない「カタマリ」を見抜く方法について解説していきました。
・「句・節」構造
英文が複雑に感じる理由の大きな理由の一つが、句や節です。句や節とは簡単に言えば、語のカタマリのことです。句や節については語をバラバラにではなく、カタマリで捉えることが重要です。そして、カタマリを見抜くための最大のポイントが、①カタマリの範囲を考えること、②カタマリの役割(名詞・形容詞・副詞のいずれかになる)を考えることです。ちなみに、句とはS+Vを含まないカタマリのことで、節とはS+Vを含むカタマリのことです。句構造を作ることができるのは①前置詞、②動名詞、③不定詞、④分詞(現在分詞/過去分詞)でしたね。それぞれが名詞句・形容詞句・副詞句のうち、何を作るのか?を確認しておきましょう。前置詞については、Chapter1を参照してください。節構造については次回以降で確認していきます。
以下、次回の講義内容で扱う内容ですが予習用としてアップしておきます。1度目を通しておくと理解の助けになると思います。
・節の種類
名詞節・形容詞節・副詞節、それぞれの役割と節の範囲を考えることが重要です。節構造を作ることができるのは接続詞(従位接続詞)、関係詞、疑問詞、疑問詞everです。まずは接続詞の説明からしていきます。
★接続詞(従位接続詞)
等位接続詞は次の項目で詳しく扱うので、ここでは節を作る従位接続詞について説明します。従位接続詞は、《接S+V》が主節に対する+αの説明をになっているイメージです。従位接続詞は基本的には、副詞節を作ります。例えば、I cried because I was moved. 「私は感動したので泣いた。」という文では、because I was movedという節(従属節)が動詞criedを説明する副詞節となっています。この文でいう主節は、I criedです。このように、ほとんどの接続詞は副詞節を作ると考えておいて問題ないですが、中には例外があります。その例外が、thatとwhetherとifです。これらの接続詞は副詞節だけでなく、名詞節も作ることができます。例えば、I think that he is wise. という文では、that he is wiseという節が名詞節となりthinkのOになっています。また、That he can speak English is true. のように、名詞節を作るthatがSになる用法もあります(比較的フォーマルな表現)。もちろん、名詞節なのでCになることもできますね。次に、whetherとifは「〜かどうか」という意味で名詞節を作ります。例えば、I don’t know if he will come.(I don’t know whether he will come. でも同義)という文では、ifやwhetherは名詞節を作り、don’t knowのOになっています。ここで気をつけたいのは、whetherの場合は、Whether he will come is in the lap of the Gods.「彼が来るかどうかは神のみぞ知る。」のようにSの位置に置くことができますが、IfはSの位置では使えないということです。細かい知識ですが押さえておきましょう。ここで、受験生なら誰もが知っている「時や条件を表す副詞節の中では未来のことは現在形で表す」という時制のルールに関係したお話をします。時や条件を表す副詞節はifやwhenなどが代表的なものですが、ifが出てきたら未来のことでも現在形!などのように思考停止になるのではく、節の役割を考えましょう。あくまでも、「副詞節」の場合に未来のことを現在形で表すのであり、それ以外の節(名詞節・形容詞節)の場合は未来時制を用いるということになります。例えば、We’ll have dinner if he comes.「彼が帰ってきたら我々は夕食をとる。」という文でifの節は、have dinnerを修飾する副詞節です。従って、未来のことでも現在形を用い、if節の中の動詞はcomesとなっています。一方で、I don’t know if he will come.「彼が来るかどうかわからない。」という文でifの節はdon’t knowのOとなっており、名詞節を作っているので、if節で未来時制を用いても問題ありません。when節の場合も同様に、I don’t know when he will come.(when節は名詞節)や、関係副詞のwhen(when節は形容詞節)の内部では未来時制を用いてもよいということになります。このように、節の役割を考えることが重要です。
・従位接続詞出現パターン
①《接S+V〜, 》 ー(接続詞を前置きする場合はカンマが必要)
② ー《接S+V》(接続詞を後ろに置く場合はカンマ不要)
③ 〜, 《接S+V》, ー(挿入の形)
★関係詞
次に、節をつくるものとして関係詞が挙げられます。関係詞はp22以降で詳しく扱うので、現段階ではざっくりとした理解で大丈夫です。関係詞は先行詞(名詞)をwh節が後ろから修飾するので関係代名詞であれ、関係副詞であれ、原則として形容詞節を作ります。一部例外として、関係代名詞のwhatが名詞節を作ったり、非制限用法の一部に副詞節を作る用法がありますが、今のところは関係詞=形容詞節を作る、と理解しておいてください。
★疑問詞
疑問詞が作る節は名詞節のみです。いわゆる間接疑問文と呼ばれる形(疑問詞+S+V)のことです。例えば、I know where he went. という文では、whereの節がknowのOとなっていますね。
★疑問詞ever
いわゆる複合関係詞と呼ばれるもので、名詞節をつくるものと副詞節をつくるものとがありますが、詳しくはp25で扱います。
★等位接続詞について
等位接続詞(and、or、but)は、〜等接ーとあった場合に、〜とーに文法・構造上同じ役割のものを並列します。その等位接続詞が何と何をつないでいるのか?左右のバランスを見てやることが重要です。例えば、My cat is on the chair or under the desk. という文では、等位接続詞andが、on the chairとunder the deskという副詞の役割をする前置詞句同士をつないでいます。また、He worked all day long and because of the tiredness felt ill. という文では、等位接続詞andは、workedとfeltという動詞同士をつないでいます。このように、等位接続詞は同等のものを並列していくので、英文を正確に読解するためには、等位接続詞が現れたら、何と何をつないでいるのか?を考えることが必要です。
それでは、次週以降も引き続き頑張っていきましょう!
0コメント