英単語の覚え方(単語帳の活用編)
今回は、単語帳を活用した単語の覚え方を紹介したいと思います。単語は英語の根幹をなすものであり、英語学習の生命線です。実際に、私が高校時代に使用していた単語帳も参考に、単語帳の活用法を伝授していきます。ずばり、単語帳を利用して語彙力を強化するために重要なポイントは.....
⑤語源や仲間の単語(派生語・類義語)・反意語で印象付けする
単語帳の暗記で最も重要なことは反復した回数と回転率です。単語帳の一周目は、見たことがない単語も多く、書いて覚えるなど、多くの時間がかかってしまうかもしれません。しかし、二周目以降で、記憶を定着させていくためには、かけた時間よりも反復回数が大切です。人間は一度覚えたことでも、時間の経過とともにそれを忘れて行きます。ですから、覚える→忘れる→また覚える→また忘れる→また覚える、という繰り返しの中で記憶が長期化し、定着されていきます。この時に、一つ一つの単語に長い時間をかけるのではなく、一度に100語や200語など、増やしていき、一日の中で何回も短時間のセットを繰り返すことが重要です。(例、朝15分、移動中15分、学校授業前15分、休み時間15分、移動中15分、自習中20分、就寝前15分など)そして、前日やった内容は次の日にも必ず、ざっと確認し、後日また確認します。復習も章ごとなど、一気に回転率をあげて行いましょう。一度覚えたのに忘れてしまった単語はチェックやマークをしておき、二周目以降で重点的に確認しましょう。さらに二周目でも忘れてしまった場合は、チェックを重ねて行き、もう覚えた単語とそうではない単語でメリハリをつけて、単語帳を何回も周回していきます。このような方法で一つの単語帳を完璧にするまで何十周も繰り返していきます。何十周といっても、最後の方はほとんどの単語を暗記しているので、1日に一周できるくらいの回転率になります。
単語を覚える時に、ひたすら日本語訳だけを機械的に覚えるのではなく、その単語がもつ意味をイメージすることが記憶の定着には重要です。例えば、「identify」という単語は、ただ「〜を特定する」と覚えるのではなく、「何かと何かを重ね合わせて一致する」→「特定する」のようにイメージしたり、「define」という単語は「誰かがこれは◯◯、あれは△△のように仕分けていく」→「〜を定義する」のようにイメージした上で、訳語を覚えることが大切です。また、この時も②で述べた正しい発音で、声に出して読みながら音でも覚えます。
私自身、単語帳の終盤はなかなか苦労した覚えがありますが、単語のイメージや、語源、類義語等や反復回数でなんとか完全に覚えきることができました。
・④について
単語帳のある単語を覚えたとしても、それは文脈(context)からは離れたものです。従って、実際に読解等で活用する場合には、その単語の文脈の中における使われ方や、コロケーション(語の相性)を知る必要があります。コロケーションとは、ある単語とある単語の相性や、よく使われる組み合わせのことです。例えば、「listen」ときたら「listen to the music」や、「regard」ときたら「regard 〜 as ー 」のような相性、組み合わせです。コロケーションは自然な表現を身につけたり、その単語の印象付けに役立つだけでなく、空所補充など、入試問題でも多く出題されています。たくさんのコロケーションを知っていることが、問題を解く上でも、会話の上でも有利となります。そのために使えるのが、「例文」です。例文を完全に暗記する必要はありませんが、読んで(例文の文構造も含めて理解する)その単語の使われ方を知ることが重要です。例文の音読練習を行うことも効果的です。この時に、発音記号や音の連結などを意識し正しい発音で行いましょう。そうすることで、発音やリスニング力が向上するだけでなく、音とコロケーションを記憶に関連付けすることで、記憶の定着が図れます。このように、記憶は何か他の要素と関連付け、紐付けておくと忘れにくくなります。また、先ほどの写真の中では、coerce〜intoーや、be endowed withなどのコロケーションやイディオムを確認することもできます。
・⑤について
どうしてもその単語を覚えるのがしんどい時や、覚えてもすぐに抜けてしまう時に使えるのが、「語源」と「仲間の単語」です。例えば、reveal「〜を明らかにする」という単語は、re+vealという構造で、reは「逆や反対」を表す接頭辞で、vealは「ヴェールで覆う」などのように隠すという意味合いで日本語で使われているものです。故に、「逆にヴェールで覆う」→「ヴェールで覆わない」→「〜を明らかにする」といった意味になります。また、「仲間の単語」とは文字どおり、同じ意味合いを表す類義語や派生語のことです。例えば、類義語でいうと「含む」といったニュアンスの単語の、「contain」「include」「involve」などはまとめてそれぞれを紐付けておくと良いです。出てきた単語が、自分の知っている他の単語と似たようなニュアンスの場合は、上の写真のように単語帳に直接書き込んでしまいましょう。さらに、ある単語の印象付けとして、その単語の「反意語」があれば書き込んでおくと良いです。例えば、「subject:主観」↔︎「object:客観」など。語源や類義語・派生語・反意語などは辞書等でも調べることができるので、必要に応じて活用してみてください。
英語学習において単語力は最も大事な基礎です。受験本番までに盤石な語彙力を身につけられるように、頑張っていきましょう!
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